さかもりの焼鳥日記

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物悲しい夜。

2022.11.06

物悲しい夜。

旅にワインはつきものでして、新幹線や特急電車で旅に出る時、僕は必ずシャンパンをもっていきます。

マメなので、ちゃんと冷却剤でボトルをまいてね。

もちろん、新幹線や特急に乗るまでにかなりボトルは揺れてしまっているので、だいたい乗車して30分くらいしてから呑みます。

ゆっくりと、旅の風情とシャンパンのエロスを味わいながら。

長年、その旅路にお供してくれたのが、高級ワイングラスメーカーのロブマイヤー社のトラベラーというグラス。

紙コップやプラコップでシャンパン呑んでも、美味しくないので、必ずワイングラスを持っていきます。

2枚目の写真のやつです。

ちっこいくせに高いんよ、ケース付きで4万円オーバー。

結構大切に使ってたグラスなんですけど、昨日洗って、拭き上げて、もともとついている布をグラスに入れようとしたら、パリンと割れたんです。

そんなに力を入れたつもりもないのに。

虫の知らせってこういうことなのかなと。

実は、親父が昨日朝から肺炎で緊急入院しまして、ワイングラスが割れた直後、息を引き取ったそうで。

病院から心停止&呼吸もしていないと電話がきました。

ぶっちゃけ父親とはソリがあわなくて、年に数回会うか会わないかの関係で、大げんかして数年あわないこともありました。

僕とは性格も性質も真逆な人間なので、まぁ、会わないことがお互いの為だったんですけどね。

なので、涙も出ませんし、特に悲しみもありません。

ただ、男の生き様として、彼は晩年何を楽しみに、何を生きがいに生きていたんだろうと。

65歳で定年して、毎日家でテレビを見て、特に出かけることもなく日々を過ごす。

家事もせず、文句と毒ばかり吐き、僕の会社で働いているおかんを、ただ家にいて仕事もしてない父は、疲れて帰ってきた母をも、毎日下僕のように扱う。

13年間、毎日毎日、家に引きこもって、何が楽しかったんだろう。

僕は石原慎太郎が好きなので、そのアクティブでアグレッシブな生き様とはまるで対照的な生き様。

身体は元気なのに毎日ベッドでテレビを見て、運動もせず、だから老いていく。

彼はそのテレビの先に何を見ていたんだろう。

僕には想像もつかない、何かがあったのだろうか。

そんなことを考えながらも、一応、血の繋がってるであろう父なので、哀悼の意を込めて、僕の大好きなシャンパンを深夜2時から一人呑み始めました。

ほんま人生って、何なんだろう。

生きるって、何なんだろう。

そんな事考えるのはきっと、暇だからなんです。

暇だからそんな生産制のないことを考えるんだろうなと、そういう結論に達した夜でした。

日々、忙しく、仕事に遊びに邁進したいと。

それこそが、僕の生きる道だなと。

何だか少し物悲しい夜でした。

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