4億円の差
2023.07.23
今日のコラムは昨日の続き、ぜひ昨日のコラムから読んでください。
尼崎センタープール前から脱出したくて仕方がない森川少年は、5年生から進学塾に通わせてもらうことに。
26クラスくらいあるマンモス進学塾だったんですけど、最初のクラスは下から2つ目。
まぁ、そこから適当に勉強して上から10番目以内のクラスにはいけたので、灘とか甲陽は無理だけど、その下くらいはいけるんじゃないかなくらいの成績に。
その時から面倒な事が嫌いな僕は、受験なんてハラハラするものは一回しかしたくないと思っていた森川少年は、大学までエスカレーターでいける2つの学校に候補をしぼったんですね。
で、結局、電車の乗り換えが無しでいけるという安直な理由で志望校を決め、受験して、まぁ合格したわけです。
どんな学校かもあんまり知らないし、まぁ、学校だけでも尼崎から脱出できればそれでいいか的な(w
しかし、この中学がすごかった。
関西財界の名だたる家系のご子息やお孫さんが、うじゃのうじゃにいたんです。
うちの母はが「あなたが行く学校の中で、一番貧乏なのが私たちだと思いなさい」と言うんです。
でもその意味が、入学後に手に取るようにわかるのです。
尼崎センタープール前の2LDK・50平米くらいのいマンション住まいの僕にははかりしれないカルチャーショックが次々と起こるのです。
最初は同じ尼崎出身の子らと、僕が通うJR立花と同じ駅や沿線の子らと仲良くなるのですが、次に仲良くなったのが芦屋に住むAくん。
初めてご自宅にお邪魔したのですが、3mくらいの石垣の上にたってるんですね(w
なんじゃこりゃーと思っていたら、玄関ではなく勝手口というものがありまして、その勝手口から入っても人が住めそうな玄関。
もちろんお犬さまがデフォルトで登場です。
駐車場には高級会社と国産車、今思えばそこまで高い車ではないですが、自家用車すらない家で育って、何もしらない森川少年にはウルトラお金持ちにしか見えない。
そして、彼の部屋に入ったらさらに驚愕。
我が家のリビングみたいな家に一人部屋があるんです。
ベットもあればテレビデオもスーパーファミコンもあるんです。
テレビデオ、革命的に羨ましかった(w
圧倒的な差を感じましたね。
彼に言いましたもん、覚えてます。
「僕、君と産まれた瞬間から4億円くらい差がある」と。
でも彼は言います「おじいちゃんが金持ちだっただけやって、親父はサラリーマンだし」と。
相続くらいはわかってる僕は、やっぱり思うのでした。
こいつに4億円、すでに負けている。
「この世の中、普通に生きてたら、この学校の誰一人にも勝てない」と。
強烈な嫉妬心と羞恥心を覚えたのは、中学2年生の春でした。
また長くなったので、明日に続く。
写真は独身貴族が家で一人楽しんだブランドノワール、美味。
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