マシマシのマシ
2024.08.19
6日ほどコラムを書くのをさぼってしまいました。
前回のコラムの続きを書こうかと思ったのですが、日もあいたし、別に前回一話完結で問題なさそうなので、違うネタを。
先日、台風7号が首都圏をかすめるという事で、飛行機やら新幹線やらが早々に止まってました。
まぁ、JR西日本から始まったこの公共交通機関の過剰なリスクオフについては、何度も書いてるし、書いてもおもろいないのでいいんですけど、やっぱりこういう時って代替、つまりバックアップって必要ですよね。
仮に、リニア新幹線が開通していたら、全線ほぼトンネルのリニアがあれば、東京・名古屋間や東京大阪間の移動は台風がきていても可能な訳で。
仮に、北陸新幹線の敦賀から新大阪間が開通していたら、少し時間はかかりますが、日本海経由で東京大阪間は往来できる訳で。
名神高速のバックアップや渋滞緩和の為に新名神を作っているように、大動脈にはバックアップが必要だと思うんです。
東海道新幹線なんて今年確か60周年ですよ、さすがに何かあってからでは遅いのでリニアか北陸新幹線延伸は急務。
例えば、本州と四国の間には橋が3本かかっています。
鉄道も通れる岡山と香川を結ぶ瀬戸大橋。
広島と四国を結ぶしまなみ街道。
そして、明石と淡路島を結ぶ明石海峡大橋経由で、淡路島と徳島を結ぶ大鳴門橋。
JR四国って岡山と香川を結ぶ瀬戸大橋線だけ黒字なので、かなり過疎ってる県が4つと言えると思うのですが、バックアップは豪華3本立て。
どんな政治的権力かはわかりませんが、失礼ながら人口も経済規模も大きくない四国4県にしてはかなり多いバックアップです。
逆に本州と九州を結ぶのは、関門トンネルと関門橋のみ。
つまりバックアップのないたった1本の道路と鉄道しかないのです。
福岡はいわずとしれた大都市ですし、四国4県に比べ、九州全土だと経済規模は大きい。
なのに、バックアップは1本だけ。
もちろん、本州と九州を分断している関門海峡は狭いところでは700mもないので、最悪船などのバックアップでまかなうつもりなのかもしれませんが、さすがにそれでは心許ない。
そこで昔から計画されているのが、四国新幹線。
新大阪から和歌山を経由して、和歌山から紀淡海峡を通って淡路島を経由して四国へ。
徳島→香川→愛媛と四国北部を通って、豊予海峡に橋をかけて大分県へ。
大分から福岡はすぐなので、四国を経由しての本州とのバックアップになります。
九州南部や西部から大阪への物流網はこっちの方が早そうですしね。
実は、淡路島と徳島を結んでいる大鳴門橋は鉄道が走れるようになっているんですよね。
だから、めちゃくちゃ現実的な計画だし、西日本の物流や交通にとって、そして四国の経済活性化にとってもめっちゃいいんですけど、なんか進まない。
政治力がないのかな。
二階俊博がもう少し若かったら、あの太々しい感じで紀淡海峡大橋とか作ってそうですけど、そういう悪どいもとい剛腕な政治家がいないのかもしれません。
そんな事を考えながら、四国新幹線のルートと予算を見ていたんですけど、この大阪から和歌山・淡路島・徳島・香川・愛媛・大分を結ぶ四国新幹線の建設費用って概算で約4兆円なんです。
4兆円もかかるのかーって感じなんですけど、ちょっとまてよと。
後期高齢者の医療費って個人負担を除けば約17兆円なのね。
今、後期高齢者の医療費の自己負担がやっと2割になったけど、これを3割にしてくれたら単純に1.7兆円が年間で浮く訳やん。
まぁ、高額医療とかもあるから単純に比較はできないけど、後期高齢者が我々と同じく医療費3割負担をしてくれるだけで、2年ちょろで四国新幹線の予算が確保できるというもの。
後期高齢者に4兆円を使ってもGDPや経済には全然寄与しないけど、四国新幹線に4兆円を使えば、建設業や地域経済は潤いますし、未来の子供たちへの資産となる。
四国新幹線は決して薔薇色な計画ではありませんが、それでも、日本国の未来にとっては後期高齢者の自己負担を1割減らしてあげるより、全然どころか雲泥にマシマシのマシです。
未来へ投資せず、老人の医療費や年金ばかりが今後膨らんでいく日本。
そんな事をいつものバーで、白浜出身のマスターと話しながら、考えておりましたとさ。
大阪・北新地で焼鳥なら炭火焼鳥・さかもり北新地へ