焼鳥屋がかく語りき
2024.09.06
覚えてらっしゃる方もいらっしゃるかと思うんですけど、今年の2月くらいからずっと「さかもり1,000円値上げします」ってストーリーを流しまくってたんですね。
よくわからん理屈をこねて(w
金のかかる女子にはまってしまったので、さかもり1,000円値上げします。
とか
息子の養育費の要求が高額なので、さかもり1,000円値上げします。
とか(w
ネタを絡めて告知をしておりました。
まぁ、何が言いたいかというと、年内どこかで1,000円値上げしますってことを告知し続けたかったんです。
急に値上げするんじゃなく、「いつすんねん」って言われるほどしつこめに告知したくて。
値上げというとネガティブな印象をどうしても持たれてしまうので、ある種の慣れが欲しかったのです。
値上げの理由はもちろんお酒の高騰。
食材はまだましなんですけど、ワインとウイスキーの値上がりがえげつなくて。
飲食業を経営した事のない一般の方って、飲食店は業者だから、お酒も普通に買うより安いって思ってる方が殆ど。
業者ですからね。
でも、飲食店が仕入れるお酒の業販価格って全然安くないんです。
楽天で買う方が安いなんてこともざらですし、お酒の大型スーパー的な所で買う方が安いこともざら。
じゃあなぜ業販で買うかというと、深夜に発注したら翌日の昼までにはくるので、在庫を持たなくていいんですよね。
普通のお店ってそんなに在庫するスペースがないから、すぐに配達してくれる業者から買う。
安さよりも利便性にお金を払ってる感じなんです。
うちの場合は、他の事業も色々やっているので、在庫スペースがあります。
だから、まとめ買いのスケールメリットで今までしのいできたんですけど、それ以上に値上がりしているので、もうお手上げって感じです。
かれこれ色んなお酒の在庫が数千本あるんじゃないかな。
だって、うちのスパークリングワインとか、楽天で見たら1本4,000円とかするんです。
普通の飲食店で飲めば1本12,000円とかのスパークリングワインってこと。
それを200本とか300本とか、ほんとにワインのインポーターかってくらいの単位で買って、なんとかコストをさげてご提供しているんですけど、流石に限界。
もともと今年値上げするってのは、ある事がきっかけで決めていたんです。
それが、税制の変更。
今年の4月から、会社の会議費の一人あたり一つのお店での上限が5,000円から10,000円に値上げされたんです。
これは、国にしてはなかなかいい税制の改正なんです。
国は1円も使うことなく、1円も損する事なく、景気を刺激する政策なのです。
コロナ初期のGOTOキャンペーンと同じですね。
おおざっぱにいうと中小企業だと飲食などが経費にできる接待交際費は年間800万円で、大企業は1円も経費としては認められないんです、税務上。
大手でももちろん接待はあるとは思いますが、それは利益から捻出しているのです。
ただ、会議費に関しては、大企業でも中小企業でも100%経費で落ちるのです。
つまり、今まで接待を伴う飲食の1つのお店での上限は5,000円だった企業が大半だったと思うのですが、それが10,000円にアップしたのです。
これは大きい。
さかもりの場合、今まで会議費族の方は利用できない客単価だったんですけど、一気に利用しやすくなる単価になったんです。
うちは「領収書をください」というお客様が非常に多いので、ある程度経費で落とす方がお客様の中に多いんですね。
なので、値上げせざるをえない状況の中では渡りに船のタイミングだったんです。
そして、8月1日から値上げさせて頂いたんですけど、みんなからは「何で売上が悪い8月にあえて悪材料を投入するんだ」って言われたんですけど、どうせ2月と8月は売上が悪いんだから、売上が悪い時にやった方がいいやんと8月から値上げさせていただいた次第です。
少しの不安はあったのですが、おかげさまでご予約数も全然減ってないですし、「1,000円くらい全然問題ないよ」って皆さんおっしゃるので、僕としては一安心しております。
値上げに伴いお酒の種類を10種類以上増やさせていただきましたし、今後もサービスのグレードアップを行う予定です。
多くの方にさらにご満足いただける炭火焼鳥さかもりを目指しますので、今後ともよろしくお願いしいます。
たまには真面目にお店の事を書いてみました、写真はテキトーです(w
大阪・北新地で焼鳥なら炭火焼鳥・さかもり北新地へ