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103万円の壁

2024.10.14

103万円の壁

この時期になってくるとパートさんやアルバイトくんたちが「103万円を超えそうなんで、もう働けません」とか「130万円を超えそうなんでもう働けません」なんて言うてきます。

ご存知103万円と130万円の壁。

簡単にいうと103万円になると、それ以上働くと所得税がかかるんですね。

まぁ、年収が103万円から仮に200万円に増えたとしても、年間の所得税は26,000円程度だし、住民税も64,000円くらいなので、あんまり負担としては大きくないんだけど問題は130万円の壁なんですよね。

従業員が多い企業になるとそれが106万円になるですけど、106万円や130万円を超えると社会保険に加入しないといけなくなるんです。

今まで親や旦那さんの扶養家族として社保に入らなくてよかったんですけど、強制加入となります。

仮に従業員が「入りたくない」といっても、会社側は入らないと年金事務所の調査が入ったら、2年にさかのぼって強制加入させられて、その金を払うのは会社。

なので、会社はアルバイトやパートの社保に加入せざるをえないんです。

ずっとぼくのコラムでは書いてますが、今はホントに社会保険料が高すぎて、額面給料が増えても全然手取りが増えない。

昔はボーナスには社会保険がかからなかったのに、今じゃがっつりかかる。

仮にボーナスが50万円だとすると、社会保険料は77,000円、その他税金とかもろもろひかれると、手取りは40万円を切るなんてことも、

そして、この社会保険料は本人負担は半額だから、会社も77,000円の社会保険料を負担しているのです。

つまり、50万円のボーナスを会社が出すには、577,000円の費用が必要ということ。

とんでもない費用負担です。

だから、みんな、社会保険を払いたくないから学生は親の扶養に入りたいし、パートさんは旦那さんの扶養に入りたい。(女性がパートってのは一般論です、別に決めつけているわけではありません)

そして、この103万円とか130万円の壁というクソ制度が労働力不足を助長してるんですね。

だって、この103万円・130万円の壁制度ができたのは今から29年前の1995年。

1995年といえば阪神大震災やオウム事件が起きた年、相当前です。

ウインドウズ95の発売年です(w

そんな時期から変わってないんです。

でもね、1995年の大阪の最低賃金は648円。

今は、今年の10月からさらにあがったんですけど大阪で1,114円。

29年で1.7倍に増えています。

最低賃金が増えているということは、労働者の給料も当然あがっているわけなのに、103万円と130万円の壁という天井は変わっていないのです。

つまり、103万円や130万円の壁に到達するには、29年前より労働時間は40%近く少なくなってしまうんです。

そら、労働力不足にもなりますって。

だから単純に最低賃金の増加分、壁の値段も1.7倍にあげたらいいんです。

103万円の壁は175万円に、130万円の壁は221万円に。

すると40%以上労働時間が増える訳ですから、人手不足の飲食業界なんて泣いて喜ぶほど労働力が増えるわけです。

こんな単純な理屈で、GDPも上がるし、国民の所得も増えるのに政府はまったく違う事をいうてます。

「みんな、社会保険に入ったらお得だから、年収の壁を気にせず働いて社会保険に入りましょう!」だって(w

アホなのか。

社会保険に入ると経済的負担が大きいからみんなその枠内で働こうとするのに、社会保険に入ろうという。

そして、年金の受取額が増えるから入れだの大嘘をこいてる。

もうどんな試算でも我々は払い損が確定しているものになんでわざわざ社会保険に入る意味があるんだと(w

とにかく若者の手取りを増やさない事には、結婚もしないし子供も産まないし、車も買いません。

若者の⚪︎⚪︎離れなんて言葉を多く聞きますけど、それって単純に金がないからなんですよね。

こういうシンプルな政策を訴えて、それを実現できる政党がいないもんかねと、もうすぐ衆議院議員選挙なんで思ってしまいました。

「責任ある政治を」とかそんな曖昧なワードはどうでもいいんで、ワンイシューで当選して、ワンイシューだけ真剣に取り組む政治家とかもいていいと思うんですけどね。

103万円の壁を200万円にします!

そんな政治家、出てこないかな。



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