2023.1.28
添い乳はしてもいい?赤ちゃんとママそれぞれが注意したい添い乳のリスク
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夜泣きがひどい子や、寝かしつけに時間がかかる子をスムーズに落ち着かせるために、添い乳が役立ちますよね。
一方で添い乳には、さまざまなリスクがあるとも言われています。
ママと赤ちゃんの健やかな生活のためにも、覚えておきたい添い乳の基礎知識について解説していきましょう。
添い乳はしてもいいの?
添い乳とは、赤ちゃんとママがどちらも横になった状態で行う授乳のことです。
ママと赤ちゃんが触れ合いながら寝かしつけることを添い寝と言いますが、そのような姿勢で授乳をする人も多いでしょう。
添い乳は、赤ちゃんもママも身体を起こす必要がなく、手軽にできることとが魅力です。
夜中に赤ちゃんが空腹で泣き出してしまった時も、すぐに授乳できるので日頃からよく添い乳をしているという人もいるのではないでしょうか。
しかし添い乳には、実はさまざまなリスクがあると言われているのです。
添い乳を行うことのデメリット
添い乳のリスクとして、赤ちゃんにきちんとゲップをさせてあげられないことが多くなるという点が挙げられます。
というのも、添い乳のように横になったまま授乳をしていると、赤ちゃんもママもついそのまま寝落ちてしまうことが少なくありません。
赤ちゃんに授乳した後、きちんとゲップをさせてあげないと、胃腸の弱い赤ちゃんは吐き戻しが起こりやすくなります。
吐き戻しは中耳炎を引き起こす原因になるほか、最悪のケースでは赤ちゃんの窒息事故にもつながってしまいます。
非常に危険ですから、添い乳をしたあとそのまま寝落ちてしまうことは絶対に避けてください。
また、添い乳が習慣付くと、赤ちゃんはいつまでもママの乳首をくわえたままでいる「だらだら飲み」になりやすくなります。
だらだら飲みが習慣付くと授乳間隔がずれやすくなり、母乳の出方も不安定になってしまいます。
添い乳を寝かしつけとして使っているママもいるかもしれませんが、だらだら飲みをしながら寝落ちることが増えていくと、今度は赤ちゃんが「おっぱいがないと寝られない」という状態にもなりかねません。
添い乳をしながら寝た赤ちゃんは、夜中に目を覚ましたときおっぱいがないと不安な気持ちになってしまいます。
おっぱいをくわえることで安心感を覚えると、おっぱいを探して夜中に覚醒しやすくなり、うまく寝られなくなるかもしれません。
添い乳はママにもリスクがある!
添い乳のリスクは、赤ちゃんだけでなくママにもあります。
添い乳をしているときの姿勢は、自然な姿勢とは言えませんよね。
そのため添い乳の姿勢でいる時間が長くなると、次第に肩や背中、腕、首など広範囲が凝りやすくなります。
血行不良は代謝の衰えや頭痛、痩せにくい身体などにつながってしまうでしょう。
また授乳時には片側のおっぱいをあげたあともう片側もあげなければいけませんが、添い乳は授乳の楽さに比べ、姿勢を変えることが厄介になりがちです。
そのため片側だけで授乳を終わらせやすくなり、飲ませてあげていない方のおっぱいが乳房トラブルを起こしやすくなってしまいます。
そもそも添い乳の姿勢は赤ちゃんにとって上手に飲みにくく、無理に飲むことで乳首の形が変わってしまうこともあります。
乳腺炎や乳頭亀裂などのトラブルも起きやすくなるため、ママの身体にも負担がかかってしまうのです。
夜間授乳で特に注意すること
夜間授乳は特に、「できることなら添い乳で済ませたい」と感じてしまうでしょう。
しかし、授乳のときは必ず赤ちゃんの身体を起こしてあげ、終わってからはトントンと背中をさすりながらゲップをさせてあげてください。
ただし、時にはゲップがすんなり出ないケースもあります。
「絶対にゲップをするまで背中を叩く」と考えていると、強く叩きすぎてしまうこともあるため、ゲップが出ない時はひとまず赤ちゃんを縦抱きにしながら様子を見てください。
赤ちゃんがしっかり乳首をくわえることができていないと、特にゲップが出にくくなってしまいます。
どうしてもゲップが出なくて不安であれば、寝かせるときに赤ちゃんの背中や頭を少し高くしてあげましょう。
頭の位置が高くなっていると、万が一吐き戻しがあっても窒息のリスクを避けやすくなります。
寒い季節にはつい添い乳をしたくなってしまいがちですから、部屋を暖かくする工夫も大事です。
まとめ
添い乳をすることによって寒い日にも布団にくるまったまま授乳でき、わざわざ起きる必要がないためつい便利な姿勢に感じられるでしょう。
しかし添い乳は、赤ちゃんにもママにも各種病気のリスクがありますので、きちんと身体を起こして授乳することを意識してください。
特に、授乳中に空気が漏れているような気配があれば、授乳後にしっかりと背中をさすってゲップをさせてあげることで事故を防ぐことにつながります。