2022.12.16
クーイングとは?喃語とどう違う?クーイング起きないのはどうして?
3301View
※本コラムは株式会社BLJが運営しており、記事の内容・正確性の責任はBLJが有します。
「クーイング」という言葉を聞いたことがありますか?
赤ちゃんとコミュニケーションをとる上で大切なクーイングは、保護者も理解を深めておくことが重要です。
クーイングとはどんなものなのか、いつからいつまで続くのかなど解説していきましょう。
クーイングとは?
クーイングとは、生後1~3カ月頃から見られる赤ちゃん特有の発声のことです。
「アー」「ウー」というように、唇や舌を使わずに発声しているのが特徴です。
感情をあらわにする泣き声や叫び声とは異なり、比較的優しめの声が「クーイング」にあたります。
どちらかと言えば、感情的に吐き出す声というよりも、ご機嫌なときに漏れてしまう声と言えるでしょう。
クーイングが起きるのは、赤ちゃんが自分の意思で発声しているのではなく、息を吐いているときに自然と声が出ているためと言われています。
また、赤ちゃんが自分の声が出る仕組みや聞こえる音に驚き、面白がってやっているという説もあります。
クーイングとよく似た存在に「喃語」がありますが、厳密にはこのふたつは違います。
クーイングの特徴は唇や舌を使わずに発声することですが、喃語は発声のために唇や舌を使います。
また、クーイングは「アー」「ウー」など基本的に単音です。
しかし喃語は2つ以上、ときに複数の音で発声されます。
「マンマ」「バァブ」「ダァ」といった言葉が分類されます。
クーイングはいつ頃からはじまりいつまで続くもの?
クーイングは、早い子であれば生後1カ月頃からはじまる子もいます。
2~3カ月頃になるとクーイングをする子が一気に増えますが、すべての子が必ずこの時期にクーイングをするというわけでもありません。
もっと時間のかかる子もあれば、生後0カ月ではじまる子もいます。
クーイングが終わる時期の目安は、だいたい1歳頃が目安になるとされます。
これは、この頃には言葉への理解が深まり、お話ができるようになることでクーイングの頻度が減っていくからと考えられます。
どちらもあくまで目安であり「クーイングがはじまらない」「いつまでもクーイングをしている」といって過度な心配をする必要はありませんよ。
中には、クーイングをまったくせずに喃語を話しはじめる子もおり、言葉の発達具合には個人差があるため、あまり人と比べないようにしましょう。
クーイングをしなくとも、例えば動いてるものを目で追いかける、音がしたほうを見るといった反応があれば問題ありません。
クーイングばかりにとらわれすぎずに、小さなリアクションも大切なコミュニケーションと考えましょう。
一般的なはじまる時期、終わる時期と異なるからといって「どこか悪いのかな?」と気にしすぎる必要はありませんよ。
成長の速度は個人差が大きく、言葉の発達もそれぞれに違いますので、焦らず見守ってあげましょう。
クーイングにはどんな役割がある?
クーイングは、赤ちゃんが言葉の発達をしていく上で大切な第一段階の発声であると考えられています。
成長していく上ではごく普通に、なめらかに発声するようになっていきますが、どんな人もはじめからそのような発声ができたわけではありません。
最初は皆、おぼつかない発声からはじまり少しずつ成長していって今の形があるのです。
赤ちゃんのクーイングは、そうした成長を感じられる大切なポイントと言えるでしょう。
さらにクーイングは赤ちゃんがご機嫌のときに出てくることが多いため、赤ちゃんの機嫌を図る上でも大切なサインと考えられています。
赤ちゃんがクーイングをしたなら、その声に応えてみたり、話しかけたりすることによってコミュニケーションをとってみましょう。
すると赤ちゃんのほうも、自分が発した音によって反応がかえってきたことに喜びを感じます。
さらに「クーイングをしたい!」「もっとコミュニケーションをとりたい!」と反応してくれるかもしれません。
このようなコミュニケーションをくりかえしていると、次第に意思疎通もとれるようになってきます。
赤ちゃんがクーイングをしたときに「楽しいね」など声をかけているうち、次第に赤ちゃんが笑顔になったり、頷いたりといった反応を返してくれるようにもなるでしょう。
こうした成長を考える上でも、クーイングは重要な役割を担っているのです。
クーイングを促すにはどうすればいい?
ときには、クーイングがなかなかはじまらず不安を覚えてしまうこともあるでしょう。
そのときはぜひ積極的に、赤ちゃんへ呼びかけをしてみましょう。
些細なシーンでも赤ちゃんへ向けてどんどん話しかけることによって、赤ちゃんも答えるようにクーイングを返してくれることがあります。
言葉の発達を促す上では、日頃の呼びかけが非常に大切です。
他愛ないことでも、赤ちゃんにとっては産まれてはじめての刺激です。
呼びかけをしながら、ともに分かち合ってみてはいかがでしょうか。
それでもクーイングをなかなかしない赤ちゃんも、単に本人が物静かであるからという可能性があります。
大人にも話すのが好きな人がいれば、苦手な人もいますよね。
同じように赤ちゃんにもそれぞれの性格があり、結果として言葉を発することが少ないという結論に達する場合があります。
そのときは無理にクーイングさせようとする必要はありません。
それよりも、子どもがなにを見ているか、なにに反応しているか、どんなことに関心と興味を持っているかという点を意識してみましょう。
子どもが色んなものに反応して、五感を使って体感しているようすがあるのであれば、心配しすぎずに温かく見守ってあげてください。
まとめ
クーイングは、赤ちゃんの言語の発達段階に必要不可欠なステップと言えます。
とは言え、言葉の発達するスピードや時期には個人差がありますので、たとえクーイングがみられなくても心配する必要はありませんよ。
それよりも、赤ちゃんが日々どんなことに関心をむけているのかよく観察しながら、その子なりの成長を見守ってあげましょう。